④DX導入の入口

リフォーム産業フェア2026の歩き方──AI関連セミナー12講座を出展者目線で整理しました

2026年7月29日・30日に東京ビッグサイトで開催されるリフォーム産業フェア2026。公式サイトの無料セミナー一覧を全数確認したところ、タイトルにAI・生成AIを含む講座が12本ありました。自身も出展側として参加する立場から、AI活用の視点での見どころと回り方を整理します。

執筆 深瀬雅己読了 7

「AIのセミナーが並んでいるのは分かった。で、どれを聞けばいいのか」

セミナー一覧を眺めて、そう感じた方に向けて書いています。

先に結論です。公式サイトの無料セミナー一覧を全数確認したところ、タイトルにAI・生成AIを含む講座は12本ありました。回り方のコツは1つだけ。なくしたい作業を1つ決めてから行く。これに尽きます。

私自身も出展側として、当日は会場にいます。この記事は「AI活用に関心のあるリフォーム・建築会社の経営者が、限られた時間でどう回るか」という視点で、事前に公式情報を整理したものです。

この記事が向かない人・扱わない範囲

  • 出展各社のツールの優劣や料金を比較したい方には向きません。ここでは製品の評価はしません
  • 「行けば売上が上がる」という話も書きません。展示会は情報を集める場です。成果は持ち帰った後の運用で決まります
  • すでにAIを社内で運用していて、改善フェーズに入っている会社には物足りない内容です

「結局、当たり障りのない紹介記事なのでは」。そう思われますよね。私も他社の展示会レポートを読んで、何度も同じことを思ってきました。だからこそ、扱う範囲を先に区切りました。

2026年7月29日(水)・30日(木)の2日間、東京ビッグサイト西3・4ホールで「第28回リフォーム産業フェア」が開催されます。主催はリフォーム産業新聞社。公式サイトによれば予定出展企業数は300社、目標来場者数は14,000人です。賃貸住宅フェア(全国賃貸住宅新聞社主催)との同時開催になります。

2日間で300社。全部は見られません。仮に1社1分で通り過ぎても、300分。5時間です。

では、御社はどこを見ますか? 何を持ち帰りますか? それを月曜日に、誰に見せますか?

リフォーム産業フェア2026のAIセミナーは何本あるのか?──独自集計で12本

公式サイトの無料セミナー一覧を全数確認したところ、タイトルにAI・生成AIを含む講座が12本ありました。集客、商談、提案、人材育成と、テーマが業務の全域に散らばっているのが今年の特徴です。

数年前まで、展示会のAIは「未来の話」の扱いでした。今年は違います。「成約率が16%向上した」「契約率25%UP」といった実績数字を掲げる講座が並んでいます。未来の話から、実績数字へ。業界のAI活用が実務の段階に入ったことが、セミナーの顔ぶれから読み取れます。

とはいえ、12本を全部聞けるでしょうか。会期は2日、1講座に20分から40分。ここでも、選ぶ作業からは逃げられません。

7月29日(水)のAI関連セミナー

時間講座タイトル(要旨)登壇
10:20〜生成AIと人間の想像力を掛け合わせた新たなプレゼン手法メガソフト
10:20〜AI検索時代の"伝える戦略"──リノベーションの価値の伝え方ザメディアジョン
13:00〜AI×MEOで地域No.1へ──広告費0円のリフォーム店集客術新大陸
15:00〜AIで0次商談──成約率が16%向上した商談準備ツールsizzleスカウター
15:00〜生成AIでリフォーム提案が変わる──現場調査=即提案そのまま受注へキャドネット
15:40〜SNSでポータル依存脱却──100万フォロワー×AIの賢い運用いえらぶGROUP

7月30日(木)のAI関連セミナー

時間講座タイトル(要旨)登壇
10:20〜特許取得AIで契約率25%UP──塗装・屋根・外壁の営業ツールハウスケープ
11:40〜集客の重要なステップを支えるAIパートナーズシップ
13:40〜ウェブ集客とAI営業で、リノベ受注を伸ばす事例研究インベストデザイン
15:00〜使うだけで終わらない──生成AIを実務の「最強の右腕」に変える技術ダンドリワーク
16:20〜社長の代わりにAIが社員を育てる時代がやってきたTHA
16:20〜屋根外壁で受注率35%UPを実現したドローン×AI活用事例DroneRoofer

※時間・内容は公式サイトの掲載情報にもとづきます。最新の情報と聴講方法は必ず公式サイトでご確認ください。このほか有料の経営セミナーも別枠で開催されます。

なぜ「たくさん見たのに何も決まらない」が起きるのか──リフォーム産業フェアの回り方

300社・2日間の規模の展示会は、漫然と歩くと「たくさん見たが、何も決まらなかった」で終わります。

帰りの電車で、カバンの中に残っているものを想像してみてください。まだ開いていない会社案内の束。どの会社の人だったか思い出せない名刺。あとは、社名だけメモされたノートの1ページ。そうなっていませんか?

なぜ、そうなるのか。ご相談を受けてきた中で、順番を間違えているケースがありました。3つに分けて書きます。

うまくいかない理由①「まずどんなツールがあるか、見てから決めたい」

正直な考え方だと思います。ただ、順番が逆です。ツールを見てから作業を決めると、選ぶ基準が「よさそうかどうか」しか残りません。基準がなければ、比較もできません。

「何を買うか」ではなく「どの作業をなくすか」を先に決める。ブースでの質問が具体的になり、比較検討が一気に楽になります。これは自社のAI導入支援でいつもお伝えしている順番と同じです。

うまくいかない理由②「良さそうなものは、とりあえず全部聞いておこう」

12本すべてが気になる。その気持ちは分かります。ただ、全部聞いた翌週に社内で共有できるのは、たいてい1つか2つです。

「1つに絞ったら、他の可能性を見逃すのでは」。そう思われますよね。私も最初はそう考えていました。実際には逆でした。軸を1つ決めて歩くと、その軸に引っかかる話だけが耳に残ります。関係ない展示のなかにも、使える話が混じっていることに気づけます。

うまくいかない理由③「ツールさえ入れれば、あとは誰かが使ってくれるはずだ」

ここは、私自身の失敗を書きます。

自社では会議の録音から議事録の下書きを自動で作る仕組みを、数カ月運用してきました。ところが、議事録にしようと音声ファイルを開いたら、そこに会議がなかったことがあります。録音が欠けていたのです。話していないはずの言葉が、下書きに並んでいたこともありました。誤変換です。

そのとき思ったのは「導入した」と「回っている」は別物だ、ということでした。仕組みを入れた本人ですら、そうなります。展示会で決めた1つも同じです。誰が、いつ、どの作業で使うのか。そこまで決めて初めて、持ち帰った価値が残ります。

では、どの作業を1つ選ぶか

毎週かならず発生していて、正直やりたくない作業。御社では、それは何でしょうか?

  • 会議・打ち合わせの記録に時間を取られている → 議事録・商談支援系のツールとセミナー(0次商談、商談準備系)
  • 見積・積算がベテラン頼み → 見積・積算の自動化系(現場調査=即提案、3Dスキャン見積系)
  • 問い合わせが減っている → AI×MEO、AI検索時代の集客セミナー
  • 人が採れない・育たない → AI育成系、多能工育成系

たとえば2つ目。単価を知っているのは1人だけで、他の社員は毎回その人の席まで聞きに行く。ご相談の場で、そういう話をうかがうことがあります。心当たりがあるなら、見る場所はもう決まっています。

出展側から見て、ブースでは何を聞くべきか

ブースで何を聞くか、決まっていますか?

私も当日、会場で音声から見積書のたたき台を自動作成するデモに関わる立場で参加します。展示会は、普段は資料でしか見られないツールを自社の実際の案件を想定して試せる貴重な機会です。

質問は1つで足ります。「うちの◯◯という作業に使えるか」。これをそのままぶつけてみてください。まともなツールほど、できないことを正直に答えてくれるはずです。

「そんな聞き方をしたら、失礼にならないか」。そう思われるかもしれません。私は出展する側ですが、むしろ助かります。使えない用途に導入されるほうが、お互いにとって損だからです。

リフォーム産業フェア2026の開催概要は?(公式サイトより)

  • 会期: 2026年7月29日(水)・30日(木)10:00〜17:00
  • 会場: 東京ビッグサイト 西3・4ホール
  • 主催: リフォーム産業新聞社
  • 規模: 予定出展企業数300社・目標来場者数14,000人
  • 同時開催: 賃貸住宅フェア(全国賃貸住宅新聞社主催)
  • 来場方法・登録は公式サイトでご確認ください

ここまでが公式サイトに載っている情報です。では、御社はこの2日間で、何を1つ持ち帰りますか? その1つを、来週から誰が使いますか?

まとめ

  • リフォーム産業フェア2026は7/29・30、東京ビッグサイト西3・4ホール
  • 無料セミナーのAI関連は12本(当社集計)
  • テーマは集客から育成まで、実務の全域に拡大
  • 回り方の要は「なくしたい作業を1つ決めてから行く」
  • ブースでの質問は「うちの◯◯に使えるか」の一点
  • 持ち帰るのは資料の束ではなく、来週やめる作業1つ

展示会に行く前に、自社のどの作業からAI化すべきかを整理しておきたい方は、下の1分診断をお使いください。当日ブースで質問する内容がそのまま決まります。

出典

  1. リフォーム産業フェア2026 公式サイト・開催概要
  2. リフォーム産業フェア2026 公式サイト・セミナー情報(2026年7月24日時点)

WRITTEN BY

深瀬雅己

株式会社Polestar AI 代表取締役

奈良高専で電気工学を学んだ後、パナソニックを経てリフォーム営業・インサイドセールスを経験。SHIFT AI認定講師としてのべ3,000名以上にAI活用を指導し、Claude Codeで業務効率化アプリを100個以上自作しながら、建築・リフォーム会社へのAI導入支援を行っています。

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